YouTubeの担当者に聞いた! 収益化と動画投稿のコツ 教養・ビジネス By - GLUGLU編集部 更新:2022-06-28 Share Post LINE はてな 2007年6月19日に開始した日本語版のYouTube。 15年という時間の中で、『音楽』『料理』『教育』など、さまざまな種類の動画が投稿され、『YouTuber』と呼ばれる個人やグループも誕生しました。 また、YouTubeへの継続的な動画投稿により、収益化に成功したクリエイターも少なくありません。 日本語版のYouTubeが15周年を迎えるにあたり、YouTubeの担当者から、収益化と動画投稿についてお話をうかがうことができました。 YouTubeへの動画投稿で収益化をするには、動画の面白さを分かりやすく伝える努力が大切 YouTubeへの動画投稿で収益化を目指している人にとって、YouTubeの活動だけで生計を立てることは1つのゴール。 専業YouTuberとして活躍しているクリエイターに、共通していることはあるのでしょうか。 ――収益化している専業YouTuberの共通点は? 絶対的に『これ』というのはありません。ですが、共通していえることは、自分が制作した動画をユーザーに見てもらうための努力をしていることです。 動画のネタを出したり企画を練ったり、場合によってはストーリーの脚本や台本を書くこともありますよね。そして、撮影と編集を経てコンテンツを作った後、投稿して終わり、ではありません。 投稿したコンテンツのデータをYouTube アナリティクスで分析し、常に次の戦略を考え続けていらっしゃいます。 初めて見る人にも、動画の面白さを分かりやすく伝える努力は大切だと思います。 ――面白さを分かりやすく伝える努力? 方法の1つが、サムネイルです。 まず、自分が制作した動画を選んでもらわないといけない、視聴してもらうためにはサムネイルをクリックしてもらわなければいけません。 今のYouTubeにはたくさんの動画があります。前後左右に表示される動画との違いや、どうすれば自分の動画が面白いと思ってもらえるのかを、サムネイルで端的に伝えられると、視聴者に選んでもらいやすくなるでしょう。 ――どのようなサムネイルが効果的? ユーザーが次に視聴する動画を探して画面をスクロールする中で、引きのあるサムネイルを使用してユーザーの目を止めるためには、サムネイルで何を訴求するかが重要です。 例えば、サムネイルの背景が真っ白、自分の顔だけが写っている状態で、『私の1日』と書かれていても、「誰?」となるかもしれません。 ですが、東京タワーを眼下に望む大きな窓を背景にして、『投資女子の24時間』と書いてあったら、同じ人が写っていても、興味をもってもらいやすいと思いませんか。 効果的なのは、クリエイターのキャラクター性が分かるサムネイルです。 共感、憧れ、非日常など、誰かの興味を集められるキーワードは多くありますが、自分の面白みをどんな人に伝えたいのかという視点を加えると、サムネイルとしての引きが出やすいのではないでしょうか。 ――サムネイル以外に工夫できることは? 動画を投稿するペースとタイミングを決めているクリエイターが多い印象です。 投稿者やコンテンツによるので一概にはいえませんが、1日に何本というより、週に何本という形で進めている人もいらっしゃいます。 注意点として、「動画はでき次第、つど投稿します」という流れだと、いつチャンネルに訪れたら新しいコンテンツが上がっているのか、視聴者は分かりません。 例えば、週3日、月・水・金曜日に動画を投稿すると決めて事前に告知することで、いつチャンネルに来ればいいのか視聴者が分かり、そのチャンネルの動画を見ることが習慣化されていくことが期待できます。 固定の日に投稿する、どのくらいの頻度で投稿するというのは、大切なポイントだと思います。 視聴者のニーズがあるYouTubeのカテゴリーは必ずある 現在、日本語版のコンテンツには、『ゲーム』『料理』『フィットネス』『DIY』など、さまざまな種類のカテゴリーがあります。 世界と比べた時、日本ならではといえるような、人気のカテゴリーやトレンドはあるのでしょうか。 ――日本ならではのコンテンツは? 日本をはじめ、アジア圏で見かけるトレンドコンテンツの1つは『サイレントVlog』でしょうか。 サイレントVlogには、投稿者の声が入っておらず、顔出しもしていない人が多くいらっしゃいます。 ただ、料理をする時に、まな板を叩く包丁の「コンコン」といった調理音や、キャンプで薪を焚べている「パチパチ」といった焚き火の音などは入っています。 生活音はするけれど声によるナレーションはありません。字幕だけで、「今日は卵焼きを作ります」「今日はキャンプに行きます」と説明しながら、ストーリーが進んでいきます。 サイレントVlogは、日本ならではのコンテンツの1つといえるのではないでしょうか。 ――日本生まれのコンテンツが世界に出たことは? 日本で生まれたトレンドとしては、バーチャルクリエイターこと『VTuber』があります。 最初の頃は、国内をターゲットにしたコンテンツを配信している人が多かったですが、次第に海外をターゲットにし、すべて英語で発信するバーチャルクリエイターも出てきました。 中には、ラップを歌うバーチャルクリエイターもいるんですよ。 日本で生まれたバーチャルクリエイターは、海外にも広まっています。 ――これからYouTubeへの動画投稿で収益化をしていくためには? YouTubeで収益化を目指すのなら、たとえニッチな分野だとしてもその分野の視聴者のニーズがあるはずなので、そこを意識することはポイントだと思います。 そういったカテゴリーに対して、何ができるのか、同じカテゴリーのほかのチャンネルと比べた差別化や強みは何か、何を視聴者に提供できるのかを考えることが大事でしょう。 また、収益化には収益化のガイドライン、動画投稿には動画投稿のガイドライン、広告掲載には広告掲載のガイドラインがあり、それぞれの規定やポリシーを遵守していただく必要があります。 多くの人にYouTubeでコンテンツを制作、共有し、視聴者と交流していただくためにも、クリエイターや視聴者が安心して使えるプラットフォームづくりを目指しています。 YouTubeは世界中の人がつながり、情報の共有や刺激を与え合う場所 YouTubeへの動画投稿で、収益化を目指す時のポイントをまとめました。 ・ガイドラインを遵守しよう ・何ができるのか、何を提供できるのか考えよう ・トレンドやニーズを意識しよう ・初見のユーザーからでも動画の面白みが分かるサムネイルにしよう ・動画を投稿する頻度や曜日を決めよう 動画を見てもらうために考え、工夫し、一歩ずつ努力を重ねることこそ、最短ルートかもしれません。 世界中の人がYouTubeを利用して、アイディアや意見を自由に表現しています。 扉はいつでも開かれているので、動画投稿や収益化に興味がある人は、一歩を踏み出してみてくださいね。 [文・構成/GLUGLU編集部] 出典 YouTube ヘルプ/コミュニティ ガイドラインとポリシー - YouTube のしくみ 関連ワード for YouTube クリエイターYouTubeハウツーYouTube特集 この記事をシェアする Share Post LINE
2007年6月19日に開始した日本語版のYouTube。
15年という時間の中で、『音楽』『料理』『教育』など、さまざまな種類の動画が投稿され、『YouTuber』と呼ばれる個人やグループも誕生しました。
また、YouTubeへの継続的な動画投稿により、収益化に成功したクリエイターも少なくありません。
日本語版のYouTubeが15周年を迎えるにあたり、YouTubeの担当者から、収益化と動画投稿についてお話をうかがうことができました。
YouTubeへの動画投稿で収益化をするには、動画の面白さを分かりやすく伝える努力が大切
YouTubeへの動画投稿で収益化を目指している人にとって、YouTubeの活動だけで生計を立てることは1つのゴール。
専業YouTuberとして活躍しているクリエイターに、共通していることはあるのでしょうか。
――収益化している専業YouTuberの共通点は?
絶対的に『これ』というのはありません。ですが、共通していえることは、自分が制作した動画をユーザーに見てもらうための努力をしていることです。
動画のネタを出したり企画を練ったり、場合によってはストーリーの脚本や台本を書くこともありますよね。そして、撮影と編集を経てコンテンツを作った後、投稿して終わり、ではありません。
投稿したコンテンツのデータをYouTube アナリティクスで分析し、常に次の戦略を考え続けていらっしゃいます。
初めて見る人にも、動画の面白さを分かりやすく伝える努力は大切だと思います。
――面白さを分かりやすく伝える努力?
方法の1つが、サムネイルです。
まず、自分が制作した動画を選んでもらわないといけない、視聴してもらうためにはサムネイルをクリックしてもらわなければいけません。
今のYouTubeにはたくさんの動画があります。前後左右に表示される動画との違いや、どうすれば自分の動画が面白いと思ってもらえるのかを、サムネイルで端的に伝えられると、視聴者に選んでもらいやすくなるでしょう。
――どのようなサムネイルが効果的?
ユーザーが次に視聴する動画を探して画面をスクロールする中で、引きのあるサムネイルを使用してユーザーの目を止めるためには、サムネイルで何を訴求するかが重要です。
例えば、サムネイルの背景が真っ白、自分の顔だけが写っている状態で、『私の1日』と書かれていても、「誰?」となるかもしれません。
ですが、東京タワーを眼下に望む大きな窓を背景にして、『投資女子の24時間』と書いてあったら、同じ人が写っていても、興味をもってもらいやすいと思いませんか。
効果的なのは、クリエイターのキャラクター性が分かるサムネイルです。
共感、憧れ、非日常など、誰かの興味を集められるキーワードは多くありますが、自分の面白みをどんな人に伝えたいのかという視点を加えると、サムネイルとしての引きが出やすいのではないでしょうか。
――サムネイル以外に工夫できることは?
動画を投稿するペースとタイミングを決めているクリエイターが多い印象です。
投稿者やコンテンツによるので一概にはいえませんが、1日に何本というより、週に何本という形で進めている人もいらっしゃいます。
注意点として、「動画はでき次第、つど投稿します」という流れだと、いつチャンネルに訪れたら新しいコンテンツが上がっているのか、視聴者は分かりません。
例えば、週3日、月・水・金曜日に動画を投稿すると決めて事前に告知することで、いつチャンネルに来ればいいのか視聴者が分かり、そのチャンネルの動画を見ることが習慣化されていくことが期待できます。
固定の日に投稿する、どのくらいの頻度で投稿するというのは、大切なポイントだと思います。
視聴者のニーズがあるYouTubeのカテゴリーは必ずある
現在、日本語版のコンテンツには、『ゲーム』『料理』『フィットネス』『DIY』など、さまざまな種類のカテゴリーがあります。
世界と比べた時、日本ならではといえるような、人気のカテゴリーやトレンドはあるのでしょうか。
――日本ならではのコンテンツは?
日本をはじめ、アジア圏で見かけるトレンドコンテンツの1つは『サイレントVlog』でしょうか。
サイレントVlogには、投稿者の声が入っておらず、顔出しもしていない人が多くいらっしゃいます。
ただ、料理をする時に、まな板を叩く包丁の「コンコン」といった調理音や、キャンプで薪を焚べている「パチパチ」といった焚き火の音などは入っています。
生活音はするけれど声によるナレーションはありません。字幕だけで、「今日は卵焼きを作ります」「今日はキャンプに行きます」と説明しながら、ストーリーが進んでいきます。
サイレントVlogは、日本ならではのコンテンツの1つといえるのではないでしょうか。
――日本生まれのコンテンツが世界に出たことは?
日本で生まれたトレンドとしては、バーチャルクリエイターこと『VTuber』があります。
最初の頃は、国内をターゲットにしたコンテンツを配信している人が多かったですが、次第に海外をターゲットにし、すべて英語で発信するバーチャルクリエイターも出てきました。
中には、ラップを歌うバーチャルクリエイターもいるんですよ。
日本で生まれたバーチャルクリエイターは、海外にも広まっています。
――これからYouTubeへの動画投稿で収益化をしていくためには?
YouTubeで収益化を目指すのなら、たとえニッチな分野だとしてもその分野の視聴者のニーズがあるはずなので、そこを意識することはポイントだと思います。
そういったカテゴリーに対して、何ができるのか、同じカテゴリーのほかのチャンネルと比べた差別化や強みは何か、何を視聴者に提供できるのかを考えることが大事でしょう。
また、収益化には収益化のガイドライン、動画投稿には動画投稿のガイドライン、広告掲載には広告掲載のガイドラインがあり、それぞれの規定やポリシーを遵守していただく必要があります。
多くの人にYouTubeでコンテンツを制作、共有し、視聴者と交流していただくためにも、クリエイターや視聴者が安心して使えるプラットフォームづくりを目指しています。
YouTubeは世界中の人がつながり、情報の共有や刺激を与え合う場所
YouTubeへの動画投稿で、収益化を目指す時のポイントをまとめました。
・ガイドラインを遵守しよう
・何ができるのか、何を提供できるのか考えよう
・トレンドやニーズを意識しよう
・初見のユーザーからでも動画の面白みが分かるサムネイルにしよう
・動画を投稿する頻度や曜日を決めよう
動画を見てもらうために考え、工夫し、一歩ずつ努力を重ねることこそ、最短ルートかもしれません。
世界中の人がYouTubeを利用して、アイディアや意見を自由に表現しています。
扉はいつでも開かれているので、動画投稿や収益化に興味がある人は、一歩を踏み出してみてくださいね。
[文・構成/GLUGLU編集部]