
チャンネル情報
りこう先生
- チャンネル登録者数:1万3300人
- 再生回数: 180万4203回
古流かたばみ会 副家元 華道家 大塚 理航
のいけばなチャンネルです🌱
このチャンネルでは、植物の豆知識や様々なテクニックをご紹介しながら、
いけばなをやっていない人でも愉しめるチャンネルを目指して更新しています。
チャンネル登録よろしくお願いいたします♪
【プロフィール】
「伝統花」と「現代いけばな」の二刀流
華道家 大塚 理航
Rikou Otsuka
1991年東京生まれ。江戸時代より受け継がれてきた伝統様式の次世代への継承と、新しいいけばな表現の追求を根幹に指導。全日本いけばなコンクールでは4年連続受賞。2017年にいけばなをはじめ、九世家元 大塚理司に師事。2018年より日本いけばな芸術展、日本いけばな協会展他、各種花展へ出展。いけばな ×「絵画」「服飾」「造形アート」等、様々なジャンルとのコラボレーションを精力的に行う。その傍ら流派の運営やInstagram、YouTubeでの発信を通し、今の時代に見合った価値を創造。声優やアイドルの監修・指導をはじめ、メディアにも出演をはじめる。従来の価値観に捉われない作風といけばなの普及・研鑽に努める若手華道家。
≪受賞歴≫
2018年:足立区長賞
2019年:最優秀新人賞/東京都知事賞
2021年:文部科学大臣賞
2022年 : 農林水産省農産局長賞
※2020年は新型コロナの影響で中止
≪その他≫
・ウェディング装花(2019,2021)
・インド デモンストレーション補佐(2019)
・イタリア大使館デモンストレーション(2020)
・ホテル雅叙園東京 「和のあかり×百段階段」 インスタレーション装飾(2021~)
・新いけばな主義 インスタレーション
・農林水産省 「和の空間」 伝統花を展示(2021)
・Owl Towerエントランス装花(2021~)
・国重要文化財「外交官の家」装花(2022)
・声優、アイドル、YouTuber / いけばな監修・指導
その他インタビュー等
教室 / いけばな体験 / ワークショップ / 空間装飾 / メディア指導 / コラボレーション等 のお問い合わせは、HPまで。
日本には、古くから伝わるさまざまな文化があります。華道や生け花もその1つ。
生け花には、いくつかの流派がありその数は、300以上ともいわれています。流派によって、理念や技術が異なるそうです。
『古流かたばみ会』とは?現代の生け花とは?
YouTubeチャンネル『りこう先生』で動画を投稿している、大塚理航さん。
『伝統花』と『現代いけばな』の二刀流で、『古流かたばみ会』副家元でもあります。
そんな、大塚さんにまずは、『古流かたばみ会』の特徴を教えてもらいました。
約250年の歴史がある古流には、江戸時代から続く伝統的な型を持つ『生花(せいか)』と、現代の生活空間に見合った、自由な発想で生ける『自由花(じゆうか)』の2種類があります。
『自由花』では、特にモダンで造形的に作品を表現する『現代華(げんだいか)』に力を入れて指導しています。どちらも生ける人の個性を大切にしています。
左:『生花』 右:『自由花(現代華)』
新しいいけばなの表現として大事にしていることも聞いてみました。
私たち生け手は、植物の命を頂いて表現しています。
自然に咲いている状態が100%美しい状態だとしたら、生ける植物の魅力や特徴を引き出しながら120%、150%、はたまたそれ以上にして表現することを常に意識しています。
家で花をきれいに飾るコツ
そんな大塚さんが教える生け花の動画は、初心者にも分かりやすく説明されています。
こちらは超初心者向けに解説した動画。花を買ってきたまま生けてもいいですが、あることを意識すればもっとよくなりますよ。
一年中手に入りやすい花材を使って紹介する大塚さん。花瓶は、100円ショップで買えるものを使います。
そのまま花瓶に飾るのでもいいですが、花同士に長短をつけると、美しさが際立つのだとか。
そして植物の表情を意識してみましょう。大塚さんは、生け花には植物と向き合う時間が大切だといいます。
ガーベラだけでなく葉ものを入れると、一体感が生まれて印象が変わりますね。
2作目に使うのはバラ。長すぎる場合は茎を切りますが、ハサミを入れる場所にもポイントがあります。
バラを切る時、どこを切って花瓶の高さにあわせればいいのでしょうか…。その答えは動画の中にありますよ!
3作目には応用テクニックも紹介されています。家に花を飾る時は、このテクニックを活用してみてくださいね。
こちらは最初の説明にも出てきた、自由な発想で生ける『自由花(じゆうか)』の基本をレクチャー。
家で花を飾りたい人や、生け花に興味のある人、これから習おうか考えている人におすすめですよ。
主役の3本の線を生けるのが最初のポイント。今回の生け花での主役は、雪柳です。
3本の線の中には『真・副・受』の役割があり、まずは真を生けていきます。
真は、器の大きさや花の量によって長さを整えていきましょう。下の部分に葉が多く、モサモサしている場合は、ある程度先に切っておくといいそうです。
自然界では、植物が真横や真上に育っていることはありませんよね。真は、真っ直ぐよりも傾けるといいそうです。
10:8:5という割合で生けるのが、『古流かたばみ会』でのバランスの教え方。これは、左右非対称、不当辺三角形になる割合だといいます。
ベースができたら準主役となる『輪のもの』こと、ひまわりなどを生けていきます。準主役の副材は、主役を邪魔しないように低く生けるのがポイント。
細かい小花でより華やかにし、葉もので整えていきます。どのような仕上がりになったのか、動画を最後までご覧ください。
文部科学大臣賞や農林水産省農産局長賞などの受賞歴がある、大塚さん。生け花は、意外にも大学を卒業して社会人になってから始めたそうです。
もともと文化的な習いごとに興味があったことと、大学を卒業してから個人で仕事を始めたのですが、収入が落ち着いたタイミングで父が教室をやっていたこともあり趣味として始めました。
幼い頃から自然が大好きなこともあって見事にハマってしまい、事業を売却して現在に至ります。
『生け花×YouTube』は古風な文化と、現代的なデジタルな組み合わせでもあります。何か気付いたことや、新たな発見はあったのでしょうか。
これは大きく2点あります。1つ目は視聴者の多くがご高齢であること。
友人に生け花のイメージを聞くと、いまだに着物や正座といった『堅い』イメージを持つ人が多いので、より身近で、今の時代にマッチし、日本の誇れる文化であることを発信していければと思っています。
2つ目は文化の発信の難しさです。
やはり伝統的な文化ですので、あまりおちゃらけて生け花の価値を落とすのもよくない。
身近に感じてもらいながらも、伝統であり命をいただいていることを常に意識してもらう。その線引きが難しく、いろいろと模索しています。
コロナ禍を経て、家で花を飾る人も増えたといわれています。
大塚さんのチャンネルで、より多くの人に花を生ける楽しさが伝わるといいですね。
[文・構成/GLUGLU編集部]